北海道大学 研究シーズ集

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Manufacturing Technology

水蒸気・水混合噴霧による超低環境負荷洗浄法

『水蒸気+水』の物理作用を利用した、
          薬液を使用しない超精密安心洗浄法

水と水蒸気を混合しノズルから高速噴霧する全く新しい水蒸気・水混相噴霧を用いた革新的洗浄法を開発しました。薬品を使用しない超低環境負荷であることに最大の特徴があり,半導体製造プロセス等の超精密洗浄で所定の性能を発揮することを確認しました。

研究の内容

私達は、これまでの研究成果により、凝縮性気体中を液滴が固体表面に衝突する場合には、空気の場合とは異なり、「飛沫(スプラッシュ)が抑制され薄い液膜(ラメラ)が高速で固体表面を伸展する」現象を発見しており、高速ラメラにより強力な流体せん断力が発生すると考え「水蒸気と水の混合噴流を用いた低環境負荷洗浄」が可能であると考えました。
これまでの研究成果により、水と水蒸気だけを用いる事により、半導体、LED、 太陽電池などの製造プロセスで要求される超精密洗浄に対する所定の洗浄性能を、本洗浄法は発揮することを確認しました。また、本洗浄法は水と水蒸気のみを用いるために、人体に有害となる洗剤等の化学薬品を全く用いないため、人体および環境にとって安全である超低環境負荷特性を有しています。

  • 本洗浄法の概略図

  • 洗浄例:フォトレジスト剥離の様子

  • (a)空気中   (b)飽和蒸気中
    物理作用発生原理:アルコール液滴の衝突

  • (a)初期状態     (b)水蒸気・水噴霧  (c)空気・水噴霧
    洗浄例:ドライエッチ後の残渣除去における噴霧条件の差

社会実装への可能性

  • ・半導体の製造プロセス
  • ・LED等の電子機器製造プロセス
  • ・食品製造の殺菌・洗浄プロセス
  • ・生活環境全般の洗浄プロセス

産業界や自治体等へのアピールポイント

水蒸気と水との混合噴霧の「物理作用」のみで洗浄効果が得られる事実は、私達にとっても非常に大きな驚きです。流体力学の新たな可能性を求め、低環境負荷循環型社会の実現を求め、本洗浄法を社会の多様な場面で活用できるように、研究を進め理解を深化していきます。

関連情報

2018/4/3公開