Human and Social Sciences
GISと地理空間情報の活用法開発
橋本 雄一
教授
Yuichi Hashimoto
博士(理学)
高度情報化社会に向けての人文地理学的アプローチ
GIS(地理情報システム)とは、地理空間情報(位置情報付きのデータ)を分析・検索・表示するためのシステムです。本研究室では、地域計画や防災計画の支援などを目的として、地理空間情報に関するGISの分析方法や可視化方法の開発を行っています。
研究の内容
本研究室ではGISを用いて、地理院地図や国土数値情報など国が整備している地理空間情報の他に、自治体などが整備しているオープンデータや、GPSで取得した移動履歴などのビッグデータの活用について研究を進めています。例えば、この成果は「積雪寒冷地の津波避難に関する計画策定支援」などで活かされています。積雪寒冷地の冬季環境(路面凍結、雪による道路幅減少など)は、臨海地域における津波避難を著しく困難にしています。本研究室は、この状況における避難困難地域の画定、避難困難人口の推定、避難場所の収容能力評価など計画策定に必要な多くの情報を生成し、その技術や成果を公表しています。この様に、地理学的な視点をもって社会的有用性の高い情報を容易で迅速に創造する技術を開発し、高度情報化社会の基盤形成に資する研究を続けています。
社会実装への可能性
- ・防災計画立案支援
- ・ハザードマップ作成支援
- ・GIS教育支援
- ・空間データの可視化支援
- ・オープンデータの利活用支援
- ・中学・高校等の地理教育支援
産業界や自治体等へのアピールポイント
本研究の成果により、GISで迅速かつ安価に地理空間情報の可視化や分析を行う方法を提供できます。例えば、インターネットに接続されたPCさえあれば、地方自治体や自主防災組織で独自の防災マップを作成できるようになります。この研究を通じGISや地理空間情報に精通した高度情報社会を担える人材の育成に貢献したいと考えています。
関連情報
インタビュー
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2018/4/3公開