北海道大学 研究シーズ集

Information and Communication

境界要素解析フレームワークと分散H行列法

岩下 武史 教授 Takeshi Iwashita
博士(工学)

最先端の大規模・高精度解析を実現する

並列計算環境において高性能な境界要素解析を実現するためのソフトウェアフレームワークを開発しました。また、同解析を高速化する技術であるH行列法について、分散環境に対応したライブラリを開発し、多様な応用分野のプログラム上で性能評価を行いました。

研究の内容

本研究では、JST CREST「自動チューニング機構を有するアプリケーション開発・実行環境」の一環として、並列境界要素解析フレームワークを開発しました。本フレームワークを利用することにより、少ないプログラミングコストで大規模並列計算システムに対応する境界要素解析プログラムを開発することができます。また、本プロジェクトでは、H行列と呼ばれる密行列をよりデータ量の少ない行列で近似する手法のライブラリを開発しています。本ライブラリは境界要素解析以外のN体問題等の解析でも利用が可能であり、既にスパコン上の地震シミュレーション等に活用されています。複数のスレッドとプロセスを活用するハイブリッド並列処理に対応したH行列に関するライブラリは国内外でも他に例がなく、本研究の特徴となっています。

  • 図1. JST CRESTによる開発ソフトウェア

  • 図2. 開発ソフトウェアを用いた表面電荷法による解析例

社会実装への可能性

  • ・電磁場解析等の境界要素解析
  • ・積分方程式法を用いたシミュレーション
  • ・密行列に対する近似行列の作成

産業界や自治体等へのアピールポイント

並列処理を用いた境界要素解析プログラムの開発を行う場合に有用なソフトウェアフレームワークです。分散H行列ライブラリは境界要素解析に限らず、様々な用途に使用できます。

2018/4/3公開