Human and Social Sciences
北海道近現代経済史
白木沢 旭児
教授
Asahiko Shirakizawa
博士(経済学)
道央を中心に
「北海道経済」という言葉は、今なお「後進性」とか「一次産業」のイメージを持たれています。しかし、近現代史の歩みを見るならば、都市形成が顕著に進み、とりわけ札幌および道央は日本経済史上に類を見ないほどの膨張と変容を遂げた、といえるでしょう。
研究の内容
「島国」である北海道は、築港が継続的に行われ、いくつもの港湾都市が発達し、中心港湾は時代とともに移り変わりました。函館、小樽が北海道の商圏を二分していたといわれる明治期、その後、戦時期にかけて室蘭や釧路が急成長していきました。戦後は苫小牧が開港、1982年には石狩湾新港が開港します。いずれも戦時中に計画されたものが戦後実現したケースです。札幌の一極集中にともない、港湾も苫小牧一極集中となりました。観光都市小樽は健在ですが、港湾としては石狩湾新港が小樽を上回ります。このような主要港湾の変遷の背景には、北海道産業の変容があります。「島国」である北海道を流通や産業の視点から、とりわけ現代につながる経済史を研究しています。
社会実装への可能性
- 経済史なので過去の事実に関することですが、下記のデータ、統計があります。
- ・札幌圏工場立地
- ・北海道港湾統計
- ・札幌商工業人名録
産業界や自治体等へのアピールポイント
地域経済史研究の前提として資料保存があります。自治体、企業、各種団体等で廃棄予定の歴史的資料(時期は問わない)があれば、調査(目録作成)いたします。廃棄せずに保存することが理想ですが、現実にはうまくいきません。資料所蔵者と知恵を出し合って貴重な資料を保存・活用したいと考えています。
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2018/4/3公開