北海道大学 研究シーズ集

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Human and Social Sciences

ミュージアムにおける評価の枠組みと手法の開発

社会的・経済的価値の顕在化と参加型評価の試行

ミュージアムを適切な枠組みで自己評価し、学びと改善のヒントを得たり、情報公開を進めたりすることが求められています。本研究では、ミュージアムスタッフとともに、その枠組みや評価手法を検討し、評価活動が実際に稼働するまでの過程をサポートします。

研究の内容

評価を通してミュージアムの価値を広く社会に伝え、その認識を定着させることが研究の目的です。従来の評価手法は、来館者がミュージアムで得る学術的・文化的価値のみに着目した業績測定手法が主流でした。そのため、ごく限られたミュージアム関係者や愛好家にしか、評価結果が伝わりませんでした。また、事業改善にもあまり貢献してきませんでした。
この研究では、多くの非来館者を含む地域社会にミュージアムが存在することで生じる、社会的価値や経済的価値に着目した評価の枠組み(図参照)と評価手法を検討し、その価値を顕在化させます。また、学びと改善に有効な参加型評価など多様な手法で評価を試み、事業改善に役立てます。これらのことを通じて、ミュージアムが市民にとってより日常的な場となり、その地域にとって不可欠な存在になることを可能にします。

  • ミュージアムと来館者・地域社会の間で行われる交換関係

社会実装への可能性

  • ・北海道立総合博物館協議会の評価作業部会における活動
  • ・静岡県立美術館評価システムの提案
  • ・三重県総合博物館評価制度策定の支援
  • ・滋賀県東近江市博物館グループの評価ワーキングの実施

産業界や自治体等へのアピールポイント

個別のミュージアムにおいて、左のような応用例が成立するきっかけは、いつもミュージアムスタッフとの個人的な対話です。ミュージアムでいま不足していること、必要としていることを私が提供でき、反対に私が必要としていることを、ミュージアムの現場から提供していただくことができれば、評価のプロジェクトをはじめることができます。

2018/4/3公開