北海道大学 研究シーズ集

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  • 多線種対応型放射線検出器の開発

    単一の受光素子で3種類の放射線を同時計測可能:多層シンチレータによる装置の小型・低コスト化と独自波形弁別技術による高精度化を実現

    3層のシンチレータと単一の光電子増倍管を組み合わせ、独自波形弁別技術によりα・β-・γ線を高精度に識別する技術を開発した。従来複数台に分かれていた測定器を一台に統合することで、作業効率の向上、小型軽量化、および製造コスト低減が期待される。

    • 多層型シンチレータ 概念図

    • ウラン(U-238)放射線の弁別結果 (N = 20,000)

    • ウラン(U-238)放射線 弁別結果

    • RI汚染探査ロボットへの実装 概念図

    研究の内容

    環境放射能測定等の現場では、対象核種や線種に応じた測定器の選定が必要となるため専門的な知識が必要となる。本研究では、α・β-・γ線に感度を持つ3種のシンチレータを積層し、単一の光電子増倍管(PMT)で受光する「多線種対応型検出器」を開発した。信号波形のピーク値と積分電荷量の比を用いた独自の波形弁別技術(PQD法)を用いることで、従来は困難であった3線種の同時弁別において、99.7%以上の極めて高い識別精度を達成し、さらに放射線エネルギーの定量も実現した。本技術は、複数台の検出器機能を一台に集約することを可能にし、測定器維持の簡略化や装置の小型軽量化、さらには現場における測定作業の効率化と運用コストの低減に寄与する。

    石川 正純 教授 Masayori Ishikawa
    博士(エネルギー科学)