北海道大学 研究シーズ集

English

ナノDDS:1件

1頁の掲載件数 20 50 改頁しない 分野別アイコン凡例
  • ライフサイエンス
  • 情報通信
  • ナノテク・材料
  • ものづくり技術
  • 人文・社会科学
  • エネルギー
  • 環境
  • 観光・まちづくり
  • 北極域
  • 社会基盤
  • 共用機器
  • 免疫細胞へsiRNAを高効率で導入する試薬の開発と
    がん免疫療法への応用

    次世代ドラッグデリバリーシステムの開発

    免疫細胞にsiRNAを高効率で導入するための試薬(YSK12-MEND)を開発しました。この試薬を用いてsiRNAを免疫細胞に導入すれば免疫抑制遺伝子の発現を高効率で減らせるため免疫機能を利用したがん免疫療法への応用が期待できます。

    研究の内容

    マウスやヒトの免疫細胞に、遺伝子発現抑制剤であるsiRNAを高効率で導入(トランスフェクション)できる試薬「YSK12-MEND」を開発しました。独自開発した新規脂質分子を用いることで、マウス樹状細胞へのsiRNA導入効率が市販品(Lipofectamine RNAiMAX)と比較して10倍以上向上しました。人間は元々がん細胞に対抗する免疫機能を持っていますが、がん患者では免疫細胞の機能ががん細胞によって抑制されていることが知られています。YSK12-MENDを用いてsiRNAを導入し、免疫細胞内の免疫抑制遺伝子の発現を高効率で抑えることができれば、人間が自らの免疫機能でがん細胞と戦うための環境を整えることができます。YSK12-MENDはその切り札の一つとして期待されます。

    中村 孝司 助教 Takashi Nakamura
    博士(生命科学)