北海道大学 研究シーズ集

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人工知能:5件

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  • 社会実装に到達するマルチメディア人工知能技術

    産学連携研究を通してAI技術の実用化に迫る!

    本研究では、画像・映像・音楽・音声を中心とするマルチメディアデータを対象とした人工知能技術の開発を行っています。特に、産学連携研究を中心として、医用画像、社会インフラデータ、材料科学等に関わるデータを研究対象として扱っています。

    • 本研究において構築されている最先端のAI研究群

    • 本研究が加速する異分野連携と社会実装への挑戦

    研究の内容

    我々は、世界最先端の人工知能研究だけでなく、融合領域研究を推進し、実社会の課題解決に挑戦しています。具体的に、医用画像研究では国内の多数の医療機関と連携し、人間の診断精度を超えるAI技術を構築しました。また、医療・土木の研究では、AI研究の課題でもある少量データ学習を可能にするだけでなく、判定結果を説明可能にするExplainable AI (XAI)を構築し、実際の現場で利用可能な技術の実現を行っています。また、近年では、人間の脳活動データや視線データ等、人間の興味や関心に強く関連する情報をAIの学習過程に導入することで、人間のように判断可能なヒューマンセントリックAI技術の構築を行っています。

  • リウマチAI診断研究

    単純写真による関節裂隙狭小化判定

    関節リウマチ患者における関節破壊性変化の客観的かつ詳細な定量的解析情報を提供するコンサルティングシステムの開発を試みる。画像解析は、独自に開発したプログラムを用いて、X線画像の経年変化から計測し、国内外の研究・臨床機関に対し情報提供する。

    • 中指指節間関節の単純X線写真(図1,2)
      関節遠位側の輪郭は帯状高吸収域として描出され、熟練者はその帯状高吸収域の内部に輪郭を設定する(true margin)ため、この職人芸とも言うべき熟練者の輪郭描画はコンピューターによる再現が困難となる(図1は文献から引用)。
      図2は我々のオリジナルの手法で、自作ソフトウエア上で治療前後の2画像の基節骨(上側の骨)側の輪郭を合わせることで中手骨頭(下側の骨)の位置ずれに基づき関節裂隙変化を検出・計測している

    研究の内容

    我々はこれまで、単純X線写真上の関節裂隙狭小化進行を客観的に計測するソフトウエアの開発・バリデーションを進めてきた。最新のソフトウエアでは、独自の経時差分技術と輪郭抽出技術とを用いて、対象となる手足の関節の関節裂隙の変化を面積(平方ミリメートル)で表示することが可能となった。
    一方で、世界的な視野に立っても、ソフトウエアで単純X線写真上の関節裂隙狭小化進行を自動的に検出することは困難であり、マニュアル操作に依存する工程が残されており、各病院・診療所レベルでの計測には無理がある。そこで、本研究の目的はインターネットを介して臨床試験・臨床研究を主導する国内外のクライアントのニーズに対応可能な、関節リウマチ破壊性変化定量解析のコンサルティングシステムを構築することである。

  • イベント情報推薦システム

    イベント数週間前から開催日までにデータを収集して
    適切にイベント情報を推薦するシステム

    イベントに関する情報は情報としての有効期間が短く、従来の情報推薦技術では扱いにくいものでしたが、ユーザの興味や地理的特性など複数の要因を組み合わせることで柔軟に推薦を行う手法を開発しました。

    研究の内容

    ユーザの過去の情報閲覧履歴から、どのようなジャンルや情報源を好むのかを推定し、また興味の似通ったユーザの閲覧傾向を参考にしながら、対象ユーザが興味を持つイベント情報を推定します。さらに、ユーザの地理的特性を考慮して、最終的にユーザへ情報提示を行います。システム全体のパフォーマンスが上がるよう、情報配信のタイミングを全体で調整しています。

  • 発想支援型マルチメディア検索システム

    画像や映像などのデータを有機的に連携することで、検索者に気づきを与え発想を支援する情報検索システム

    発想支援型マルチメディア検索システムは、画像、音楽、映像等の非構造化データを有機的に連携し、内在する類似性の抽出、およびその効果的な提示によって、検索者に気づきを与え、発想を支援する情報検索を実現します。

    • 画像検索システムImage Vortexは実用化され、Image Cruiserとして利用されています。(http://spir.ist.hokudai.ac.jp/shiga_photo.html)

    • ・連想型映像検索エンジン (Video Vortex)

    • ・トリガーレス情報推薦システム (Query is You! & COSMOS)

    研究の内容

    異なるメディア間での関連付けと類似性の導出、マルチメディア情報が持つ曖昧性を許容した連想型の検索スキーム(融合型検索)、ユーザネットワークによる個人の嗜好のモデル化、及びユーザインタフェースによる嗜好の類似性のビジュアライゼーション(個人適応型検索)を逸早く導入した新たな検索エンジン及びインタフェースを実現しています。これらを用いることによって、マルチメディアコンテンツ固有の多義性と曖昧性を効果的に利用した全く新しい検索が可能となっています。

  • ユーザの意図を読み取るインタフェースの開発

    ロボットやマウスを自由にコントロールする

    ユーザと機械が相互に学習することで、ユーザの意図通りに機械を操作することを可能とするインタフェースの開発を行っています。ロボットなどの操縦や、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイスの入力も容易にします。

    研究の内容

    ユーザがヒューマノイドロボットなど多自由度のロボットを動作させるためには、コマンドがどの操作に対応しているかを覚える必要があり、コマンドの数が多くなるとユーザは負担が大きくなります。一般には、どんな人にも覚えやすく、使いやすいコマンド群を用意することは難しいため、作り上げたものが必ずしもユーザにとって使いやすいインタフェースとなる保証はありません。本研究では、ユーザと機械の相互作用の中からユーザの意図を読み取り、ユーザが直感的に操作可能なインタフェースの構築を行っています。その結果、各ユーザの特性にあった使いやすいインタフェースが開発できます。この技術を、マウスやトラックボールなどを操作する手の動きなどをセンシングすることでデバイスがなくても操作ができる、エアマウス、エアトラックの開発にも応用しています。