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低酸素水耕システムや過湿ポット栽培を利用した作物耐湿性の簡易サーベイ法
短期間、幼植物を特別な環境で育てることで、耐湿性に優れた優良な育種母本や品種を探します
一般的に湿害は作物収量や商品価値を著しく損なわせ、特に耐湿性の弱い品目を水はけの悪い畑で栽培するとその被害は甚大となります。本研究では簡易な栽培装置を用いて、短期間で作物の耐湿性サーベイが可能な手法を考案しました。
研究の内容
作物苗をポット栽培し、生育途中の5-10日間に、根域過湿条件になるようビニルで細工し、作物のバイオマス変化を追います。これにより、湿害が起き得る過湿期間や、湿害が起きやすい生育段階の割り出し、同品目内の耐湿性の品種間差をサーベイできます。
ブロッコリーや加工用トマトで有効な手法でした。
また、幼植物体を短期間、水耕溶液中に窒素をローディングして酸素分圧が低い状態とした水耕栽培システムで育成し、溶存酸素量が豊富な対照区と比べて根系のデザイン(長さ・太さ・分岐数など)やバイオマス量がどのように変化しているのかを調査します。これにより、根域低酸素耐性を有する品種を簡易にサーベイする試みです。ダイズの場合、従来言われている「耐湿性」とこの「根域低酸素耐性」には密接な関係性が示唆されます。実山 豊 講師 Jitsuyama Yutaka


