北海道大学 研究シーズ集

English

統計:1件

1頁の掲載件数 20 50 改頁しない 分野別アイコン凡例
  • ライフサイエンス
  • 情報通信
  • ナノテク・材料
  • ものづくり技術
  • 人文・社会科学
  • エネルギー
  • 環境
  • 観光・まちづくり
  • 北極域
  • 社会基盤
  • 共用機器
  • 北海道近現代経済史

    道央を中心に

    「北海道経済」という言葉は、今なお「後進性」とか「一次産業」のイメージを持たれています。しかし、近現代史の歩みを見るならば、都市形成が顕著に進み、とりわけ札幌および道央は日本経済史上に類を見ないほどの膨張と変容を遂げた、といえるでしょう。

    • 当初、外国貿易は小樽、国内移出入は石狩湾新港と棲み分けする計画でしたが、1997年の港湾計画改訂により石狩湾新港の外貿機能を強化することが決まり、外航船も年々大型化していきました。2001年にはついに石狩湾新港が小樽港を追い抜きます。石狩湾新港の輸出品は金属くずをはじめとする特殊品が多く、輸入は石油製品・原木・製材をはじめとするバラスト品(荒荷)が中心です。

    研究の内容

    「島国」である北海道は、築港が継続的に行われ、いくつもの港湾都市が発達し、中心港湾は時代とともに移り変わりました。函館、小樽が北海道の商圏を二分していたといわれる明治期、その後、戦時期にかけて室蘭や釧路が急成長していきました。戦後は苫小牧が開港、1982年には石狩湾新港が開港します。いずれも戦時中に計画されたものが戦後実現したケースです。札幌の一極集中にともない、港湾も苫小牧一極集中となりました。観光都市小樽は健在ですが、港湾としては石狩湾新港が小樽を上回ります。このような主要港湾の変遷の背景には、北海道産業の変容があります。「島国」である北海道を流通や産業の視点から、とりわけ現代につながる経済史を研究しています。

    白木沢 旭児 教授 Asahiko Shirakizawa
    博士(経済学)