北海道大学 研究シーズ集

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12. つくる責任、つかう責任:31件

1頁の掲載件数 20 50 改頁しない SDGs別アイコン凡例
  • 1. 貧困をなくそう
  • 2. 飢餓をゼロに
  • 3. すべての人に健康と福祉を
  • 4. 質の高い教育をみんなに
  • 5. ジェンダー平等を実現しよう
  • 6. 安全な水とトイレを世界中に
  • 7. エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
  • 8. 働きがいも経済成長も
  • 9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 10. 人や国の不平等をなくそう
  • 11. 住み続けられるまちづくりを
  • 12. つくる責任、つかう責任
  • 13. 気候変動に具体的な対策を
  • 14. 海の豊かさを守ろう
  • 15. 陸の豊かさも守ろう
  • 16. 平和と公正をすべての人に
  • 17. パートナーシップで目標を達成しよう
  • ナトリウムアミドを用いた低温窒化法

    アンモニアガスボンベを使用しない窒化物・酸窒化物合成

    ナトリウムアミド融液を用いることで、高濃度・高活性な窒素源との反応を引き起こし、酸化物などを低温(300℃以下)で窒化物・酸窒化物に変換する手法。毒ガスであるアンモニアガスボンベを準備することなく窒化物・酸窒化物を合成可能です。

    研究の内容

    300℃以下の低温で酸化物を窒化する新規手法です。従来の窒化手法では、毒ガスであるアンモニアガスボンベやアンモニアガスの回収設備の設置等が必要であり、またアンモニアガスの使用率も低いためアンモニアを大量に使用します。本手法では、ナトリウムアミドをフラックスとして用いることで、毒性のあるアンモニアの使用量を最小限に抑えられ、低温で酸窒化物及び窒化物のナノ結晶が得られます。また、ナトリウムアミドは固体窒素源であり、アンモニア液体ボンベの設置が不要です。また、塩化物とナトリウムアミドを混合することで、瞬間的な昇温反応によって酸窒化物を合成する手法を発見しています。

  • ポータブルな液体クロマトグラフ

    電池で駆動する超軽量・超コンパクトな化学分析装置

    独自テクノロジーにより液体クロマトグラフの主要要素であるポンプ、カラム、および検出器を小型化し、B5サイズ・2 kgというコンパクトで軽量かつポータブルな液体クロマトグラフを実現。これにより分析結果をその場で迅速に得ることが可能になります。

    • ポータブル液体クロマトグラフ

    • カラムと検出器を集積したチップデバイス

    • 電気浸透流ポンプの動作原理

    • 生体アミンの分析例

    研究の内容

    我々が開発した液体クロマトグラフのポンプは電気浸透現象を原理とし、乾電池で長時間駆動します。機械的駆動部がないため極めて小型・軽量で脈流が発生しないという特徴があります。カラムと検出器(電気化学・UV)は微細加工技術を用いて名刺ほどの一枚の小さな基板上に搭載しています。カラムには従来の充填剤を使用しており、これまで使用してきた分析条件をそのまま適用できます。電気化学検出器は独自開発のくし形電極を採用しており、小型とはいえ従来機に匹敵する感度をもっています。現在、化学分析の主要な装置として使用されている液体クロマトグラフは大型で大重量であるため実験室の特定の場所での使用に限定されていましたが、我々が開発した装置はどこでも簡単に使用することができます。溶媒使用量も従来の1/100~1/1000に低減されます。

  • 中性子とX線を複合利用した超階層構造イメージング

    量子ビームを複合利用し、幅広いスケールに渡って不可知情報を非破壊的に可視化するイメージング

    パルス中性子透過分光イメージングは、他の顕微法では視えない情報を非破壊に可視化できる手法として注目を受けています。X線のような他の量子ビームと複合解析すれば画像だけではわからない情報も可視化することが可能になります。

    研究の内容

    小型加速器を利用する実験施設として半世紀近い歴史がある北大施設は、先導的な施設として世界的に注目されています。北大では主にパルス中性子ビームを作っており、それで得られる透過スペクトルから、結晶構造やミクロ組織、内部応力、温度等の情報を、試料全体にわたる分布として2次元の実像上にマッピングすることが可能です。一方、X線CTでは物体内部の3次元構造を測定できるので、両者の結果を複合的に解析し、相乗的に物体内部情報を理解する研究を行っています。図は中性子とX線による相乗イメージングとして、単独では得られない元素情報をX線CTによる内部構造にマッピングしたイメージを示しています。X線CTではAl円筒中のワイヤの存在がわかりますが、中性子の情報を加えるとそれぞれが異なる素材とわかります。

  • 先端複合材料の最適設計

    自由繊維形状による新機能複合材料

    先端複合材料(炭素繊維強化複合材)は広く構造材料として使用され始めているが、その異方性を効率的に利用できているとは言えない。当研究室では複合材の繊維配向(直線状・曲線状)を最適に設計する手法の開発を行っている。

    • 図1ファイバー縫付機による曲線繊維縫付け

    • 図2最適繊維形状

    • 図3ひずみ分布

    研究の内容

    比強度・比剛性の高さから構造材料として広く利用されている先端複合材料(炭素繊維複合材料、CFRP)は、その繊維配向技術の発展により繊維を直線状のみではなく、曲線状に配置することが可能となっている。直線状の繊維と比較して設計の自由度は大きく向上するため、部品形状や使用目的に特化したCFRP部材の作製が可能である。当研究室では刺繍機の技術を援用したファイバー縫付機(図1)を用いて曲線状繊維を有する複合材供試体を作製し、その力学特性評価を実施するとともに、独自の繊維形状最適化手法を開発している。例えば図2は複数の円孔を持つ翼モデルの孔周りのひずみ集中を軽減することを目的とした最適繊維形状であり、ひずみ分布は図3のようになる。これは直線繊維よりもひずみ集中を軽減できていることがわかっている。

  • 社会的意思決定のプロセス・デザイン

    合意形成の社会心理学的アプローチ

    国や自治体の計画づくりなど社会全体としての決定が必要な場面では、多様な意見を包括的に含めていく必要がある。また、その計画が多くの人に共有され、一人ひとりの行動に結びついてはじめて意味をなす。これらを実現するためのプロセス・デザインが鍵となる

    • プロセス・デザインのイメージ

    • 一部の熱心な人の取り組みだけではなく、多くの無関心者を取り込んだ決定プロセスを経ることが鍵

    研究の内容

    公共的意思決定が求められる場面(計画策定など)で、理念を描いただけでは“絵に描いた餅”になりかねない。一方、具体化しようとするほど、異なる価値感が対立することがある。これらの問題を乗り越えるために対話が必要であるが、その“場”の設計が肝要である。その鍵となるのが「共通目標の共有化」である。つまり、異なる価値を乗り越える新たな価値の創造と、それが抽象理念ではなくそこに関わる人びとが実現可能だと確信できる社会像を描き、実践していく必要がある。本研究室では、これら一連の営みをプロセス・デザインとして設計する。具体的には、合意形成のための市民参加の技法、計画を実行に移すための行動変容アプローチを用いることで、より実効性ある公共的意思決定の支援を行う。

    大沼 進 教授 社会科学実験研究センター長 Susumu Ohnuma
    博士(心理学)
  • 社会技術システムとしてのバイオマス利活用に関する研究

    地域循環によるバイオエネルギー普及を目指して

    循環計画システム研究室では、生ごみ、下水汚泥、家畜ふん尿、林地残材や稲わら等のバイオマスを地域内で利用し、地域分散型のバイオエネルギーを創り出すための、技術と社会の仕組み作り(社会技術システム)に関する研究をしています。

    • 左図の説明
      <バイオマス利活用システム構築で考慮すべき要素>
      健全なバイオマスの利活用システムを構築するためには、事業の目的を明確にした上で、(1)バイオマスを収集・運搬するインプット、(2)エネルギー利用や残渣の処理といったアウトプット、(3)インプットの性状に応じた変換技術の選択、(4)事業採算性(事業主体)、そして(5)地域特性のすべてを一体として考える必要があります。

    研究の内容

    本研究室では、バイオマス(生ごみ、下水汚泥、家畜ふん尿、林地残材、稲わらなど)から燃焼やメタン発酵によって回収されたエネルギーを、地域内に存在するエネルギー需要者(公共施設や介護・福祉施設、ビニールハウス等の農業施設、食品工場等)と結びつけることにより、環境と地域振興(経済)の両方に貢献できるシステム提案(実験やフィールド調査に基づく計画、モデリング、評価)を行っています。さらに、民間企業の協力を得て、寄附分野循環・エネルギー技術システム分野(古市徹客員教授、藤山淳史特任助教、http://labs.eng.hokudai.ac.jp/labo/mces/)とも連携し、エコで安全なエネルギーに関する研究を行っています。

    石井 一英 教授 Kazuei Ishii
    博士(工学)
  • アルミノ珪酸塩によるセシウムの捕捉・難溶性態化

    除染廃棄物等に含まれるセシウムの
    アルミノ珪酸塩(アルカリ長石)による捕捉

    焼却底灰中の難溶性態セシウムは、特定の鉱物表面の非晶質相に濃集しており、この鉱物はアルカリ長石であった。この捕捉現象を除染に伴って発生する除去土壌や廃棄物等に利用し、長期の保管においてもセシウムの溶出を抑制する技術の開発を行っている。

    研究の内容

    焼却底灰中のセシウム(以降Cs)が難溶性であるのは、Csがアルカリ長石の一つである微斜長石表面に形成される非晶質相に強固に捕捉されるためである。純粋な微斜長石に炭酸Csならびに塩化Cs等のCs塩を添加し加熱すると、極めて高い割合でCsが捕捉され、難溶性態化する(図1)。本過程で捕捉されたCsはフッ酸でなければ抽出できない程に強固に固定される。微斜長石を合成するの試薬を用いても同様のCs捕捉が起こる(図2)。そこで本研究では、この微斜長石等(アルミノ珪酸塩)によるCsの捕捉現象を、除去土壌や除染廃棄物の減容化熱処理に伴って生ずるCs濃縮物(Cs高濃度飛灰等)に適用し、最終処分される廃棄体でのCsの移動性を極力低下させる技術を確立することを目指している(図3)。

  • 成長のツボを押す新しい植物生育促進技術

    排水を活用する次世代バイオマス生産と植物工場への共生細菌の利用可能性

    北海道大学植物園のウキクサ亜科植物から全く新しい成長促進細菌P23を発見した。P23は植物の表面スイッチを押すことでその生育を促進する。ウキクサは排水を肥料として生育する高付加価値バイオマスであり、P23との共生によってその生産速度が約2倍

    研究の内容

    水生植物ウキクサは排水中の窒素やリンを吸収して生育することが可能かつ、リグニンやセルロースをほとんど含まないソフトバイオマスである。そのタンパク質含量は大豆に匹敵する約30%であり、生育環境によってデンプン蓄積量も50%に達する。前者の特徴は家畜飼料としてそのまま利用可能であり、後者はバイオ燃料生産および化成品前駆体HMFを生産するための原料として有用である。このような、次世代バイオマスの生産収率を向上するために、私たちは表層細菌の共生作用による植物生育促進技術開発を行っている。その適用範囲は、ウキクサの栽培以外に野菜・穀類の水耕栽培(植物工場)が想定される。これは遺伝子組換えを伴わない、自然の摂理に従った古くて新しいバイオ技術である。

  • コンテンツツーリズムの応用研究

    コンテンツツーリズムを通した文化の伝播・受容に関する国際比較研究とその応用としての観光まちづくり施策の立案

    コンテンツツーリズムをポップカルチャーの伝播と受容の側面から捉え直し、そうしたツーリズムが他者理解に果たす役割を明らかにすべく国際比較研究を展開しています。さらにそこで得られた知見を観光まちづくりの現場に具体的施策として還元しています。

    • 図:コンテンツツーリズム型観光まちづくりのための
      トライアングルモデル

    研究の内容

    本研究では、コンテンツツーリズム(「物語」や「作品」、それらを構成する諸要素によって意味が与えられた場所を、実際に訪れ、当該コンテンツを体感する行為)を対象として、以下の三点を目的とした国際共同研究を展開しています。
    第一に、コンテンツツーリズムをポップカルチャーの伝播と受容の側面から捉え直すことを通して、そうしたツーリズムが他者理解に果たす役割を明らかにすること。第二に、これを踏まえて、コンテンツを核とした交流型観光まちづくりのあり方をモデル化すること。そして第三に、我が国の置かれている地政学上とりわけ国際的な相互理解が求められている東アジア地域に着目し、日本のコンテンツをきっかけとしたコンテンツツーリズムが、我が国の文化的安全保障に向けてどのような可能性と課題を有しているのか考察を行うこと、です。

    山村 高淑 教授 Takayoshi Yamamura
    博士(工学)
  • セメント硬化体の物質移動予測モデル

    Prediction of transport properties of cement-based materials

    コンクリートは、広くインフラとして使用されており長寿命化はサステイナブル社会構築のため必須である。それを実現するためには適切な性能予測技術が不可欠である。そこで本研究ではコンクリートを構成している硬化セメントペーストの物質移動予測を行った。

    研究の内容

    コンクリートなどの多孔体の物質移動性能は含まれる空隙量に依存しているが、空隙量のみだけでなく各相の空間配置も影響を及ぼしている。そこでコンクリートの物質移動性能を予測するために、その構成材料である硬化セメントペースト(HCP)の物質移動性能の予測を行った。HCPの断面を反射電子像で観察した結果を図1に示す。各相が分散している様子がわかる。これより各相を抽出し自己相関関数を計算を行い、これに基づき各相を3次元空間に配置を行い、図2に示す3次元イメージモデルを構築した。このモデルにより拡散係数を有限差分法によって算出した結果と実測値の比較を図3に示す。推定値と実測値は異なる試料においてもよく一致していることから、本モデルによる拡散係数推定手法によりセメント硬化体の拡散係数は予測可能であることが示された。

  • 先端研究基盤共用促進事業NMR共用プラットフォーム

    先端NMRファシリティの共用促進プログラム

    先端NMRファシリティは北海道地域で最大のNMR施設です。地域産業のみならず、全国の産業界、学術・研究機関などからもご利用いただけます。

    研究の内容

    北海道大学先端NMRファシリティの運営組織は、大学院先端生命科学研究院・理学研究院がコアとなり、 産学・地域協働推進機構、 創成研究機構グローバルファシリティセンターとも連携して産業界を中心とした新規利用の促進を目指しております。 800MHz溶液NMR・600MHz固体NMRなどの装置群のスペック、利用枠申込等の詳細についてはホームページをご覧いただき、 ぜひとも北海道大学の先端NMRファシリティの共用促進事業をご利用いただけますようよろしくお願い申し上げます。