北海道大学 研究シーズ集

English
Social Infrastructure

集約型コンパクトシティ計画

瀬戸口 剛 教授 Tsuyoshi Setoguchi
博士(工学)

人口減少時代の都市集約化の方法論

本研究室は、人口減少時代の都市において最先端の課題である、集約型コンパクトシティをわが国で初めて提案し実践している。人口が激減する夕張市において、市や住民と協働し、集約型コンパクトシティの構想を提案し、実際に市街地集約化の事業を進めている。

研究の内容

夕張市において集約型コンパクトシティをわが国で初めて実践し、コンパクト化による適切な市街地形態への再編や、地域コミュニティ形成のための移転集住の仕組みづくり、都市基盤施設に係る維持管理費用の削減を進めている。集約型コンパクトシティへのプロセスとして、はじめの10年間は市街地内で集約化を進めて地域コミュニティを維持し、その後の10年間で都市軸となる中心拠点への集約化を推進する。これにより、都市をコンパクト化しながら住民は夕張市内に安心して住み続けることができる。すでに、夕張市と共同して、夕張市真谷地地区の地区内集約化事業を行い、住民の移転集約が完了している。
研究室の取り組みは研究論文やマスコミで公表され、同様の課題を抱える都市から多くの反響がある。

  • 当面の市街地像2020 >>>
    地区ごとにコンパクト化

  • 将来の市街地像2030
    南北軸に市街地を集約化

  • 真谷地地区集約化事業
    (2013-2014)

社会実装への可能性

  • ・都市の人口が減少するなかで、今後多くの地方都市で人口減少に対応した、集約型コンパクトシティが求められる。

産業界や自治体等へのアピールポイント

都市集約化の将来像や具体的な方策を示し、実際に取り組む研究は、わが国初である。都市の効率化を目的とするのではなく、住民生活やコミュニティを優先させて市街地の集約化を進め、住民のための集約型コンパクトシティを実践している。今後、各地の都市への展開が見込まれる。

2018/4/3公開