インタビュー
情報科学研究科 NET JOURNAL 21
負荷電力(A)と再生可能エネルギー発電出力(B)とが混ざった電力潮流情報から,(A)と(B)を抽出する手法を開発しました。また(B)は天候に依存して大きく変動しますが,蓄電池を使って変動を抑制する制御手法と蓄電池容量評価手法を開発しました。
本研究室では,独立成分分析(ICA)と呼ばれる信号解析技術を応用し,配電線を流れる電力潮流情報に隠れている「再生可能エネルギー発電(RE電源)の出力」をリアルタイムに抽出する手法を開発しました。系統内のPV設置容量などの予備情報を使用することなく,高精度な出力推定が可能です(図1)。
また,蓄電池を用いてRE電源出力変動を補償するための制御手法も開発しています(図2)。また,個別のウインドファーム・メガソーラなどの出力変動抑制に必要な蓄電池容量を推計するシミュレーション技術も開発しました。
当研究室では,再生可能エネルギー発電関連だけでなく,電力システム・エネルギーシステムを対象として,計画・運用・制御・解析など幅広い分野について長年研究しており,多くの技術と知見を有しています。