北海道大学 研究シーズ集

流れと伝熱の数値シミュレーション

界面活性剤による乱流抵抗低減流れのモデル化とシミュレーション

界面活性剤添加による乱流抵抗低減流れのモデル化とシミュレーションを行い,抵抗低減メカニズムを明らかにする.また,同時に伝熱解析を行って流動特性と伝熱特性を詳細に調べる.

研究の内容

水に微量の長鎖状高分子あるいは棒状ミセルを形成する界面活性剤を添加すると,乱流域での抵抗が著しく低減することはToms効果として知られている.微小なダンベル状要素で高分子を模擬したモデルを構築し,本モデルを用いて二次元チャネル内乱流のDNS(直接数値シミュレーション)を行い,Toms効果を再現した.また,この離散要素が縦渦減衰による抵抗低減機構と壁面近傍の付加応力による抵抗増加機構の2つの機構を内在していることを示した.さらに要素に強い力が加わった場合に,要素が切断される効果を加えることにより,抵抗低減が特定のレイノルズ数範囲で生じるという特徴を再現することができた.

  • 摩擦係数のレイノルズ数依存性

  • 壁近傍(流れに直交する断面)の速度ベクトル(色は圧力)要素を添加することによって乱れが減衰している様子が分かる

社会実装への可能性

  • ・管内流動抵抗低減
  • ・乱流境界層抵抗芸源
  • ・伝熱促進

産業界や自治体等へのアピールポイント

本モデルによって界面活性剤による流動抵抗低減流れのメカニズムを明らかにすると同時に流れと伝熱の予測をすることができる.応用として地域冷暖房システムなどにおける流動抵抗低減によってシステムのランニングコストを削減などがある.

2018/4/3公開