北海道大学 研究シーズ集

Manufacturing Technology

鉄より丈夫なゲル

黒川 孝幸 教授 Takayuki Kurokawa
博士(理学)

柔靱な複合材料

ガラス繊維と自己修復ゲルを複合化することによって、カーボン繊維強化プラスチック(CFRP)よりも丈夫なゲルを実現した。ゲルを母材とするため、曲げに対してはゴムのようにしなやかであるが、引裂きに対してはCFRPよりも靱性が高く、壊れにくい。

研究の内容

我々が開発したガラス繊維複合ゲルは割れない、引裂けない、ちぎれにくいといった性質を示す。一般に、複合材料と言えばCFRPやガラス繊維強化プラスチック(GFRP)などが広く用いられている。これらの繊維強化プラスチック同様、繊維強化ゲルは繊維の特性により、引張に対しては硬く・強い性質を示す、一方で曲げに対してはゲルの特性を生かして柔らかく・しなやかにふるまう。また、母材に用いる自己修復性ポリアンフォライト(PA)ゲルは、変形に対して大きくエネルギーを散逸する機能を有しているため、単体でも丈夫である。さらにゲルが柔軟であるため、繊維と複合することによって、局部的な歪を繊維を介して遠くの母材まで伝えることができるため、結果として材料全体で大きくエネルギーを散逸する。つまり、著しく丈夫である。

  • ガラス織物複合PAゲルは金属、CFRP、セラミクスと比べて靱性が高く、柔らかい

社会実装への可能性

  • ・人工靭帯・人工腱
  • ・ソフトロボット構造部材
  • ・耐衝撃材料

産業界や自治体等へのアピールポイント

新たな用途をご提案いただける企業があればそのアイデアの実証と実用化を目指した共同研究を希望します。

本研究に関連する知的財産

PCT/JP2014/072080 「COMPOSITE COMPRISING FABRIC AND POLYAMPHOLYTE
HYDROGEL AND PREPARATION METHOD THEREOF」
(日本:特願2017-509793 米国:15/504965 欧州:14900111.7
中国:201480082787.9)
2018/4/3公開