北海道大学 研究シーズ集

Arctic Research

シベリア先住民と野生動物の共生策を探る

“利用しつつ守る”順応的鳥獣管理システムの実践研究

地域社会と野生動物の軋轢(農業被害や外来種問題など)を軽減するため、住民参加・住民主体の調査・対策を企画・実施し、ボトムアップ型の政策支援を行っています。近年はシベリア先住民の暮らしを守る野生動物保護区の設定にも携わっています。

研究の内容

◇野生トナカイなどの実態調査と保護区の設定
 ”日本に最も近い北極”である、ロシア連邦サハ共和国の北極域において、先住民が利用する野生動物(トナカイ、ジャコウウシ、オオカミなど)に衛星発信機を装着し、温暖化の影響や季節移動の実態を明らかにしてきました。またその情報を元に、先住民団体、地方行政府、狩猟団体などと協働し、伝統的生活に資する保護区や猟区を設定して評価を行っています。
◇渡り鳥の生息実態調査と国際保護区の評価
シベリアは、日本をはじめ北極域・北方圏を利用する渡り鳥の重要な繁殖地ですが、やはり温暖化により生息環境が変化しつつあります。そこでこれまで個別に行われていた各国の調査をネットワークし、温暖化の影響と生息地保護区の評価を総合的に行うための調査・研究・実践を行っています。

  • 調査対象の野生ツンドラトナカイ(サハ共和国にて)

  • 先住民との軋轢が増加するホッキョクグマ(同上、IBPC提供)

  • 調査データを地元の子供たちの環境学習に活用(同上)

社会実装への可能性

  • ・日本でも関心の高いトナカイやホッキョクグマなど北極域の野生動物について、ほぼリアルタイムで把握した生息情報を、環境政策だけでなく環境学習の生きた教材として活用できます。

産業界や自治体等へのアピールポイント

”日本に最も近い北極”でありながら、シベリアの先住民と動植物の現状は日本でほとんど知られていません。その最新のデータや情報を、環境学習や社会貢献の素材として活用していただけます。

研究キーワード

2018/4/3公開