北海道大学 研究シーズ集

Manufacturing Technology

ポータブルな液体クロマトグラフ

石田 晃彦 助教 Akihiko Ishida
博士(工学)

電池で駆動する超軽量・超コンパクトな化学分析装置

独自テクノロジーにより液体クロマトグラフの主要要素であるポンプ、カラム、および検出器を小型化し、B5サイズ・2 kgというコンパクトで軽量かつポータブルな液体クロマトグラフを実現。これにより分析結果をその場で迅速に得ることが可能になります。

研究の内容

我々が開発した液体クロマトグラフのポンプは電気浸透現象を原理とし、乾電池で長時間駆動します。機械的駆動部がないため極めて小型・軽量で脈流が発生しないという特徴があります。カラムと検出器(電気化学・UV)は微細加工技術を用いて名刺ほどの一枚の小さな基板上に搭載しています。カラムには従来の充填剤を使用しており、これまで使用してきた分析条件をそのまま適用できます。電気化学検出器は独自開発のくし形電極を採用しており、小型とはいえ従来機に匹敵する感度をもっています。現在、化学分析の主要な装置として使用されている液体クロマトグラフは大型で大重量であるため実験室の特定の場所での使用に限定されていましたが、我々が開発した装置はどこでも簡単に使用することができます。溶媒使用量も従来の1/100~1/1000に低減されます。

  • ポータブル液体クロマトグラフ

  • カラムと検出器を集積したチップデバイス

  • 電気浸透流ポンプの動作原理

  • 生体アミンの分析例

社会実装への可能性

  • ・環境水・工業廃水の分析
  • ・診療所・訪問医療での理化学検査
  • ・生産・加工現場での工程・品質検査
  • ・発展途上国での環境保全への活用
  • ・僻地・極地・宇宙空間などでの実験
  • ・統合型小型分析機器の構築

産業界や自治体等へのアピールポイント

本装置の小型・軽量・ポータブルという特長を活かした新たな利用法や新たなユーザーを開拓中のため、本装置を活用できるニーズを有する企業との共同研究を希望します。また、各構成要素の高性能化に寄与する技術を有する企業や化学分析装置の小型化全般に興味を有する企業との共同研究も希望します。

関連情報

本研究に関連する知的財産

特許第5935696号 「ポータブルな液体クロマトグラフ及び液体クロマトグラフィー」
2018/4/3公開