北海道大学 研究シーズ集

Life Sciences

生物時計を考慮した健康的な生活リズムをデザインするための基盤研究

山仲 勇二郎 准教授 Yujiro Yamanaka
博士(医学)

生物時計を考慮した健康的な生活・労働環境の提言

日本人は世界的にみても睡眠時間が短く、睡眠障害による経済損失は約6兆円/年と試算されています。当研究室の専門領域は、睡眠に深く関わる生物時計を研究対象とした時間生物学です。時間生物学研究を推進し、国民の健康に寄与することを目指しています。

研究の内容

生物時計は、私たちが毎日昼間に十分活動し、夜間に良質な睡眠をとれるように行動(睡眠と覚醒のタイミング)と生体内の環境を調節する重要な生体戦略です。しかし、現代社会では夜間交替勤務、時差飛行、24時間労働等により生物時計に逆らった生活を余儀なくされるものも少なくありません。私たちが生涯にわたって健康な生活を送るには、生物時計の構造および機能を理解すると共に、ライフステージや各自の生活習慣に応じて生活リズムを積極的にデザインし、最適化していくことが求められています。当研究室では、光と運動が生物時計に与える影響のメカニズム、時間栄養学を応用した効果的な栄養食事指導法の開発、睡眠・生体リズムの季節変動と生理機能の関連性を明らかにするための研究を進めています。

  • 当研究室の研究ビジョン.生物時計を調節し健康的な生活を送るためには3つの時計を調節することが重要です。私たちが生来持っている生物時計、生物時計を調節する環境因子である太陽光を制御する環境時計、そして私たちの生活リズムを規定する社会時計です。しかし、私たちの社会を見渡すと、生物時計に逆らった生活をおくるものも少なくはなく、内的同調を保つようなサポートが必要です。

社会実装への可能性

  • ・睡眠に適した住環境の提案
  • ・時差ボケの早期解消のための対策案の提案
  • ・夜間交替勤務、シフトワーカーの睡眠・生体リズム調整法の提案
  • ・時間栄養学を応用した食事指導法の提案
  • ・季節に応じた睡眠・生体リズムの調整法の提案
  • ・各人の生体リズムを考慮したストレスマネジメント、メンタルヘルス

産業界や自治体等へのアピールポイント

生物時計はこころとからだの健康を維持するうえで重要な役割を担っています。しかし、現代社会では交代勤務や海外出張のように生物時計に逆らった生活を余儀なくされる人も少なくありません。当研究室では、時間生物学研究を通じて、生物時計の個人差を考慮した健康的な生活環境・労働環境の提案を支援することを目指しています。

研究キーワード

2019/3/18更新, 2018/4/3公開