北海道大学 研究シーズ集

Information and Communication

時間分解二次元表面音響波イメージング

固定周期の光パルス列による任意周波数応答の励起・検出

GHz周波数領域までの表面音響波の伝播の様子を時間分解二次元イメージとして可視化する技術です。従来の方法では周波数分解能が低いという問題がありましたが、本方法では任意周波数の音響波を励起・検出することができます。

研究の内容

音響波を用いた物性評価や機能性デバイスの設計・製作・評価において、音響波伝播の可視化は極めて有益です。このために、サブピコ秒時間幅の超短光パルス(ポンプ光)を試料に照射して表面音響波を励起し、その伝播の様子を遅延された光パルス(プローブ光)で観測します。遅延時間およびプローブ光の照射位置を走査することで音響波の時間分解二次元イメージを得ます。時間分解能はピコ秒、空間分解能は1μm、周波数帯域はGHz程度です。この方法では周期的な光パルス列を用いるために、従来はその繰り返しの整数倍周波数の音響波のみ励起・検出可能でしたが、開発した技術により、任意周波数の音響波の励起・検出が可能になりました。さらにこれを発展させて光パルスの繰り返し周波数とは全く非同期な振動のイメージングも可能となり、応用範囲が一層広くなりました。

  • フォノニック結晶中に設けられた導波路を伝播する322 MHz音響波の伝播イメージ。

  • 直径37.5 μmの銅円板構造の縁を周回する振動モード。励起周波数を自由に選ぶことにより狙った次数のモードを励起できる。

  • Au/クラウンガラス試料の表面波の分散関係の測定例。周波数分解能は従来法に比べて約4倍に改善。

社会実装への可能性

  • ・Q値の高い音響共振器構造の測定
  • ・フォノニック結晶の分散関係測定
  • ・音響導波路の周波数特性測定
  • ・音響フィルタデバイスの設計支援

産業界や自治体等へのアピールポイント

私どもはMHz~THz周波数領域の音響波の応用を念頭に、主として光学的な手法によるこれらの音響波の励起・検出の研究を行っております。音響波の時間分解イメージング、ピコ秒時間域でのサブTHz音響波の観測などで成果をあげております。音響波応用に関する様々な問題の解決に私どもの技術・経験をご活用ください。

2018/4/3公開