北海道大学 研究シーズ集

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Manufacturing Technology

生体骨を模倣した3Dプリント可能で力学的高機能な多孔質構造体

山田 悟史 助教 Satoshi Yamada
博士(工学)
工学研究院 機械・宇宙航空工学部門 人間機械システム

◎共同研究者

生体骨の持つ構造的な特徴と力学的な特性を基に、3Dプリント可能で力学的高機能な新しい多孔質構造体を開発。破壊の進展が抑制可能で、高い吸収エネルギ性が可能。等方的な力学特性も実現可能。樹脂や金属を用いて3Dプリンタにより製造可能。

研究の内容

規則的な構造の繰り返しを有する一般的な多孔質構造体には、内部構造に起因した特定方向の強度低下や一度破壊が生じると容易に破壊が進展するという力学的課題がある。本シーズでは、生体内環境に最適化された多孔質材料である生体骨(海綿骨)に着目し、海綿骨の構造的な特徴と力学的な特性に基づいて確率的に構築したネットワーク構造を骨格とする新しい多孔質構造体「海綿骨模倣構造」を開発した。樹脂や金属を用いて3Dプリンタにより製造可能であることを確認した。圧縮破壊試験の結果、特定方向の強度低下が抑制でき、初期破壊後の破壊進展が抑制され吸収エネルギが高いことを確認した。本シーズにより、設計自由度が高く力学的に高機能な多孔質構造が設計・製造できる。

社会実装への可能性

  • ・3Dプリント可能な製品・材料に幅広く適用可能、軽量化に貢献
  • ・整形外科や歯科用の高機能インプラントの開発(股関節インプラントのステム等)
  • ・軽量な構造用部材や衝撃吸収材に活用(航空機用部品の軽量化等)

産業界や自治体等へのアピールポイント

本技術の適用可能性に関するライセンス提供や共同研究の提案、多種材料の付加製造技術を有する企業との本技術の製造可能性に関する共同研究の提案、本技術のCADソフトウェアへの実装に関するライセンス提供や共同研究の提案等を幅広く期待

関連情報

■本研究に関連する知的財産
・出願番号         PCT/JP2023/012987
・特許出願人      国立大学法人北海道大学、地方独立行政法人北海道立総合研究機構
・発明の名称      設計装置、設計方法、プログラム、多孔質構造体及びその製造方法
 
【学外共同研究】
地方独立行政法人北海道立総合研究機構
産業技術環境研究本部工業試験場 研究主任 鈴木 逸人
 
【本技術の紹介】
2022年 北海道大学新技術説明会 資料

研究キーワード

2023/4/7公開