工学研究院 応用物理学部門 ナノバイオ工学研究室 https://nanobiotech.xsrv.jp/
Nanotechnology / Materials
H2Oの相変化制御と応用
内田 努
准教授
Uchida Tsutomu
水を制御して、生命を制御する
トレハロースなどの二糖類を使った細胞の凍結保存実験を行い、氷晶形成の制御という観点からそのメカニズムを解明し、より多くの細胞の凍結保存技術の開発に資する。
研究の内容
凍結過程を上手に制御すると、細胞を生きたまま凍結することができる。つまり、「生命の時を止める」ことができるのだ。この「凍結保存」技術は、すでに畜産業や水産業で導入されているが、そのメカニズムは科学的に解明できているわけではなく、需要は高いが凍結保存できない細胞種は数多く存在する。私たちはこの「細胞の凍結保存メカニズム」を、その主要成分である水の相変化を制御するという視点から解明を試みている。
社会実装への可能性
- 1.神経細胞、心筋細胞、血液成分細胞など、高需要だが凍結保存が困難な細胞種の凍結保存を可能にする技術を開発。
- 2.現在産業で用いられている凍結保存手法を改善し、より経済的で安定な凍結保存技術を開発。
産業界や自治体等へのアピールポイント
本シーズは細胞の凍結保存技術に絞って紹介しましたが、本研究室ではウルトラファインバブルを用いた水の凍結制御やガスハイドレートの生成促進技術の開発も行っており、様々な産業におけるH2Oの相変化を対象としています。
関連情報
研究キーワード
2024/9/18公開