北海道大学 研究シーズ集

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プラズマ処理によるカビ様臭原因物質トリクロロアニソール除去技術の開発

カビ様臭原因物質をプラズマで効果的に除去可能

低圧アルゴン(以下Ar)プラズマおよび大気プラズマを用いて天然コルク中のカビ様臭の原因物質であるトリクロロアニソール(以下TCA)の除去を試みた。前者では最大40分の1程度まで効果的に減少させられることが分かった。

研究の内容

I. 低圧Arプラズマ照射による天然コルク中TCAの除去
・天然コルクにTCAを含侵させた試料(Control)に低圧Arプラズマを放電圧力などを変化させ照射
・Control試料の最大40分の1程度まで減少(特に低放電圧力で効果的)
II. 大気プラズマ照射による天然コルク中TCAの除去
・TCA含侵天然コルク試料(Control)に大気プラズマを放電電圧などを変化させ照射
・条件によっては3分の2程度まで除去

社会実装への可能性

  • 1.低圧Arプラズマ照射はTCAを充分効果的に除去可能
  • 2.大気プラズマ照射は条件最適化でTCAをより除去できる見込み
  • 3.ワイン用天然コルクの異臭による経済損失は1兆円規模であり、当該技術開発により損失を大きく低減できる見込み

産業界や自治体等へのアピールポイント

非破壊、化学物質残留なしでワイン用天然コルク中のカビ様臭原因物質を取り除くことができます。

関連情報

工学研究院・応用量子科学部門・プラズマ生体応用工学研究室 https://fusion.qe.eng.hokudai.ac.jp/

研究キーワード

2024/9/18公開