北海道大学 研究シーズ集

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Manufacturing Technology

超音波流速分布計測による新しいレオメータ

様々な分野にブレークスルーをもたらす流動物性の新たな基盤計測技術

超音波流速分布計測と運動方程式の逆解析を用いた新しいレオメータです。食品など混相体の流動物性を瞬時に評価可能です。検査において従来法の死角を補うだけでは無く、生産ラインの状態・品質管理まで応用可能な技術です。

研究の内容

液体に与えられた変形は、粘性や粘弾性など、局所の運動物性を反映して伝播します。新たに開発したレオメータでは、理想的な状態で与えられた変形を、超音波による速度分布計測から求め、それを液体の運動を記述する方程式で逆解析することで、瞬時・局所の物性を評価します。対象の液体が固体や他の液体、気体の分散相を含む場合にも適用可能であり、また瞬時の粘度曲線を計測可能であることから、化学反応や温度による状態変化などによる物性の経時変化を計測できます。円管内流れへの応用では、管内を流れる液体の流動物性を、試料を取り出すこと無くインラインかつ非侵襲でリアルタイムに評価できます。

社会実装への可能性

  • 1.食品の食べやすさを定量化する機器への応用
  • 2.化学反応の進展や素材の経時変化をモニタリングできるシステムの構築
  • 3.トルク式レオメータと相補的に使われるような標準レオメータへの発展

産業界や自治体等へのアピールポイント

医療、機械、材料・化学、農林水産の幅広い分野にブレークスルーをもたらす可能性を秘めた技術です。
生まれたばかりの技術を応用して様々な分野に革命をもたらすアイディアをお待ちしています。

関連情報

工学研究院・機械・宇宙航空工学部門・流れ制御研究室
https://lfc-me.eng.hokudai.ac.jp/index-en.html
2024/9/10公開