北海道大学 研究シーズ集

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Life Sciences

植物性色素の生理機能とその応用

植物色素の力で植物もヒトもストレスに強くなる!?

植物色素の一種であるベタレインの、植物細胞内における生理機能として、ストレス負荷により蓄積する活性酸素(ROS), 活性窒素(RNS)消去能及び機構解明をおこなう。植物の環境ストレスに強い植物開発への応用を目指している。

研究の内容

寒冷地作物ビーツに含まれる赤や黄色のベタレイン色素は抗酸化や血圧降下作用など多機能性が示唆されるが、ベタレインは非常に不安定なため精製度の高いベタレインを用いた検証は非常に少なくベタレイン色素自身の機能詳細は不明である。
そこで、ビーツに含まれ得るベタレイン色素(ベタシアニン・ベタキサンチン)の高純度精製法を確立した。得られた純度の高いベタレイン色素を用いて、活性酸素や活性窒素の消去能を in vitro または in vivoで測定することにより、種々のストレスに対する細胞保護機能を評価し、機能性食品開発や環境ストレスに強い作物の作出を目指している。

社会実装への可能性

  • 1.機能性加工食品、食材開発、食品着色料, ドリンク, サプリメント, 医薬品, 化粧品など
  • 2.医食同源:機能性食材, 食品の日常における摂取
  • 3.道産高機能作物の作出・栽培

産業界や自治体等へのアピールポイント

ベタレインや同じ植物色素であるフラボノイドの精製、定性・定量解析と抗酸化活性測定ができます。

関連情報

農学研究院基盤研究部門・生態化学生物学研究室  https://www.agr.hokudai.ac.jp/r/lab/molecular-and-ecological-chemistry
2024/9/20公開