北海道大学 研究シーズ集

Life Sciences

食品素材蛋白質の機能改変

佐伯 宏樹 教授 Hiroki Saeki
博士(水産学)

糖修飾による加工・健康機能の改善

メメイラード反応を利用して魚肉タンパク質に糖類を結合させることで、加工特性と健康機能(抗炎症機能、血圧上昇抑制、脂質吸収抑制、抗酸化機能)を改変した水溶性筋肉タンパク質・ペプチドが作製できる。畜鶏肉や各種タンパク質にも応用可能。

研究の内容

【概要】
メイラード反応を用いてタンパク質・ペプチドに還元糖類を結合させ、性質を改変した新規な魚肉素材を創製できる。
【従来技術との比較・独自性】
 筋肉タンパク質のような高分子複合タンパク質は熱凝集しやすく、メイラード反応の進行は諸性状の劣化につながる。我々はタンパク変性の抑制とメイラード反応の制御を両立させ、魚肉タンパク質のような不安定なタンパク質からも機能素材が創製できる道を拓いた。

【創製できる素材・製造技術の特徴】
1.化学試薬を不使用で糖鎖導入
2.筋肉を水溶化、高い乳化特性を付与
3.不安定なタンパク質の安定性向上
4. In vivoで働く健康機能の改変
5.機能ペプチドの開発にも応用可
6.原料の形態に制約なし

社会実装への可能性

  • ・(用途)
  • ・食品産業における廃棄魚肉、畜鶏肉の活用、高付加価値化
  • ・新規の機能性タンパク質・ペプチドの創製
  • ・(商品例)
  • ・機能性プロテインサプライ
  • ・咀嚼えん下困難者用食品
  • ・術後の経口・経腸栄養食品

産業界や自治体等へのアピールポイント

1.未利用・廃棄資源の高度利用に貢献することを目標としており、産学連携を積極的に推進したいと考えています。
2.タンパク質・ペプチドの性質を本質的に改変する素材開発、実用化を念頭においた研究開発に興味を持っています。
3.食用タンパク質・ペプチドの新展開を目指する企業各位との情報交換を期待します。

本研究に関連する知的財産

特許第 5916051号 「抗炎症剤および抗炎症剤の製造方法」
2018/4/3公開