北海道大学 研究シーズ集

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Life Sciences

クロロフィル分解を抑制し緑色を維持する植物の開発

緑色が退色しない植物の可能性を探る

クロロフィルを分解できない植物は退色せずに緑色のままです。この性質を野菜の緑色の維持などへ応用することを目指します。

研究の内容

植物は光合成色素のクロロフィルを持っているため緑色をしています。クロロフィルは環状構造の分子で、中心にマグネシウムを持っています。このマグネシウムがクロロフィル分解酵素(マグネシウム脱離酵素)によって外されることによりクロロフィルの分解が始まります。そのため、クロロフィル分解酵素を持たない変異体は枯れる時期になってもクロロフィルを分解せず緑色を維持しています。

社会実装への可能性

  • 1.クロロフィル分解酵素の働きを抑制し長期間緑色を維持できる野菜の作出が可能です。
  • 2.クロロフィル分解酵素に変異が入っている品種は、遺伝子資源として利用できます。
  • 3.緑色を維持する植物は光合成を長期間行い収量が増加する可能性があります。

産業界や自治体等へのアピールポイント

既存の退色しにくい品種の中にはクロロフィル分解酵素に変異が入っている可能性があります。私たちは変異の有無を試験できます。

関連情報

生物適応研究室 http://www.lowtem.hokudai.ac.jp/plantadapt/

研究キーワード

2024/9/30公開