https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200901028361363949
Life Sciences
魚類加工残渣中のコラーゲン・コンドロイチンの有効活用
都木 靖彰
教授
Tsugi Yasuaki
水産廃棄物に含まれるコラーゲン・コンドロイチンの生物活性評価と産業応用
魚の加工残渣に多量に含まれるコラーゲン・コンドロイチンの生物活性を、おもに細胞培養法で解明してその成果をもとに機能性食品や機能性化粧品、組織工学用細胞足場材料、細胞培養基材等を開発し、社会実装する。
研究の内容
① 魚類コラーゲンを用いた組織工学用細胞足場材料、細胞培養基材の開発
チョウザメ浮袋コラーゲン等を材料として、細胞足場材料を開発する。これまでに、コラーゲン原線維を細胞培養プレートにコーティングする技術を開発した。通常のプレートと比べて、本コート上に播種された細胞は形態を変化させ、細胞高が大きくなった。
② コラーゲン、ゼラチン、およびペプチドの皮膚線維芽細胞活性化効果
皮および頭から酵素を用いてペプチドを生産し、その抗酸化能と線維芽細胞活性化能を検定したところ、抗酸化能は頭部をまるごと酵素消化したペプチドが最も高かった。一方で、線維芽細胞活性化能はコラーゲン含量が高い試料が高かった。現在、チョウザメ皮由来高純度ゼラチンからペプチドを生産する技術を開発中。
社会実装への可能性
- 1.魚類コラーゲンを用いた細胞培養基材
- 2.コラーゲンペプチド、ゼラチンを用いた健康食品、化粧品
- 3.コンドロイチン硫酸を用いた健康食品、化粧品
産業界や自治体等へのアピールポイント
細胞培養技術を駆使して、コラーゲンペプチドやコンドロイチン硫酸などの生物活性を定量できます。線維芽細胞、骨芽細胞、軟骨細胞など、様々な細胞を使っています。
関連情報
2024/10/2公開