水産科学院 海洋生物資源科学専攻・水産工学講座 https://www.fish-hokudai-komeyama-lab.com/
Life Sciences
給餌効率の向上を目的とした画像認識技術によるウニの行動モニタリング
米山 和良
准教授
Komeyama Kazuyoshi
おなかをすかしたウニをさがせ
キタムラサキウニの行動を追跡し、索餌行動の存在について調査した。画像認識技術を用いたウニの位置推定手法を構築し、飽和給餌・無給餌個体の行動の違いから、索餌行動を検出できる可能性を示唆した。
研究の内容
1.画像認識技術で画像上のウニを高い確度で検出した。ウニの探索には本手法が有効と分かった。算出された重心には、ばらつきが見られた。追尾のための位置推定精度の向上を目指したい。
2.索餌行動の有無を確認するために、絶食個体と飽食個体の行動を比較したところ、餌の浸漬による刺激で絶食個体の移動頻度が増加する傾向がみられた。無給餌期間と索餌行動発現の関係と、索餌行動発現の仕組みが分かれば給餌方法のノウハウとして利用出来る可能性がある。
社会実装への可能性
- 1.自動給餌装置の開発(索餌行動パターンの把握による給餌、モニタリングで索餌行動の検出による給餌)で、無理無駄のない養殖の可能性
- 2.給餌システムの実装で、先進的な養殖業を推進できる
産業界や自治体等へのアピールポイント
画像認識技術をつかった映像上の物体検出で対象生物を検出し追跡できます。得られた行動を評価して生物の側面から養成施設や養成環境を評価することを試みています。